2011/06/14

キッザニア・クアラルンプール開業早まる。今後も続々と開業。

シンガポール・クアラルンプールのショッピングセンター「ザ・カーブ」に、2012年開業に向け準備が進んでいたキッザニアが、今年12月に開業すると発表した。

写真:マレーシヤインサイダー
マレーシアでのキッザニアの開発は国営投資会社カザナ・ナショナル社が80%出資した合弁会社がおこなっている。また、この投資会社は2013年開業予定のレゴランドにも出資している。

■子どもや親以上に、投資家や企業に人気があるキッザニア

アジア、中東ではテーマパークなどの施設計画・開業が次々と発表されているが、中断・頓挫のニュースも聞かれる。そんななかにあってキッザニアは東京で開業してから5年で15カ国に広がった。そして計画の中断などはなく順次開業している。

キッザニアが急速に増えるキッカケは東京での開業である。この開業が日本のみならず、経済発展めざましいアジア、将来の資源枯渇に備え新たな産業創出を観光に求めた中東の目に留まったからだ。

キッザニアは「教育的要素が高い体験型エンターティメント」施設、つまり職業(社会)体験施設である。経営側にとっては、テーマパークなどのように広大な土地を必要とせず投資額も少なくて済む。協賛(出展)を検討する企業にとっては、社会貢献名目で支出が可能で、従来のテーマパークなどへの協賛金に比べ格段に少な金額で済む。また教育的な施設にもかかわらず自社製品やサービスを活用したアトラクションが出展でき、社名や製品名の露出ができるなど、いままでにないビジネスモデルであったことが急速な広がりを見せた要因である。そしてなによりキッザニアが提供するサービスが、子を持つ親たちのニーズに完全に合致したことはいうまでもない。

つまり、運営(経営)側・出展側(企業側)・顧客の3者がWin-Winの関係となるビジネスであるということである。

キッザニア式ビジネスモデルの可能性に偶然とは言えいち早く気づいたのが、日本のキッザニアの代表を務める株式会社キッズシティージャパン住谷栄之資氏。氏が日本に持ち込まなければここまでの広がりはなかっただろう。氏は飲食業のフランチャイズで成功し、社長引退後世界一周の旅に出かけたおりにメキシコにユニークな子どもの施設があると聞き訪問。そのときビジネスマンとしての直感「イケル」がビジネスマンとしての復帰を決断させ日本でのキッザニア開業となったという。

現在では計画は一段落したように見えるが、台湾や米国などでも計画が噂されている。日本では経済が立ち直ってくれば、あと3~4ヶ所の計画も可能と考えられるし、中国などでも複数の施設ができても不思議ではない。今後、ここ5年のような広がりはないものの、着実に施設数を増やしていくだろう。

現在の計画など
開業:メキシコ(本家)、日本、ジャカルタ、ソウル、リスボン、ドバイ
計画・建設中:サンチャゴ、インド、上海、バンコク、カイロ、クアラルンプール、サンパウロ、クエート、ヨルダン、シンガポール、(台湾? 米国?)

投稿にあたり

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