2010/02/26

リンゴが5つで11万5千円

いただいた「中国経済新聞」に、驚きの記事がありました。

青森県相馬町産のリンゴが、上海の久光百貨店の地下食品売場で、5個で11万5千円で販売されており、記者が販売員さんに聞いたところ、1週間で3セット売れたそうです。中国の大卒の初任給の5ヶ月分だそうです。

普段我々が買うリンゴは150円ぐらいでしょうか。相馬町産のリンゴを調べてみると1個300円強。中国で売られているリンゴは、日本の70数倍で販売されている訳です。夕張メロンを中国に持っていったら100万ぐらいの値段がつくんでしょうか。

携帯で撮った写真ですが、よく見て下さい。四角い化粧箱の四隅に普通サイズのリンゴ、真ん中に大きなリンゴ。大きなリンゴには、何と観音像が彫ってあります。四隅のリンゴは芯の部分に四角い切り込みを入れ、1cmほど浮かしてあります。リンゴって空気に触れると黄色くなるんですが、酸化しないような薬品でも塗っているんでしょうか。


中国の発展ぶりは様々な産業の数字が示しています。例えば、2009年11月の建設業界の発表では、予測として2018年には米国を抜き生産高で約215兆となり、世界市場の19.1%を占め、世界で1番のになると予測されています。北京ではオリンピック前のホテルの数が300軒だったのが800軒になったと言うのも頷けます。また、飲食業は1978年の改革・開放当時より2007年時点で225倍の成長となり、年平均で23.5%の伸びを示しました。

経済発展と共に、個人所得も大幅に増えたとは言え、驚きのリンゴの価格であることは変わりません。中国、恐るべし。

2010/02/16

オリンピックの開会式にみる世界との約束

バンクバーオリンピックが開幕。オリンピック史上初となる、BCスポーツホールで行われた屋内での開会式。力強いメッセージを持った素晴らしい演出でした。

複数の民族の存在、多様な文化を互いに理解、認め合い、協調し、国家を創造している(していく)ことを表現し、また自然保護(環境保全)は、これからの国の発展のみならず地球の財産として、保護・再生も訴えていたように感じました。近年のオリンピックでは、同様のメッセージを発信する演出が主となっています。北京オリンピックにおいても同様のメッセージを含んだ演出がなされていました。

開会式で表現されるメッセージは、開催国が世界に向け、単に発信するだけではなく、同時にそのメッセージの実現を世界に誓い約束することでもあります。このことを理解している日本人はどれだけいるのでしょう。

日本も他国と同様の課題を持っています。今一度、今回のオリンピックの開会式で発せられたメッセージと、発することの意味と責任について、我々に置き換えて考えてみてはいかがでしょう。経済的なメリットのみを考えたオリンピックではなく、「平和の祭典」を開催できる資格のある国であるかを。

と、言いながら個人的には日本でのオリンピク開催には大賛成です。全ての競技において、その競技の究極を目指すアスリートの姿は、多くの人に何かを感じさせてくれると思います。特に子どもたちには、競技場で観戦して欲しいですね。

2010/02/14

オリンピックと平和への誓い

バンクバーオリンピックが、"With Glowing Hearts."(燃える心と共に)を掲げ開催しました。感動的な17日間が送れると思うと楽しみですが、オリンピックの使命について少し考えてみました。

オリンピックはスポーツの祭典として、世界平和を願うメッセージを発信続けて来ました。これは彼らの使命でもあります。加えて近年、環境問題に対しても強い関心を示し、会場の立地や建設が大きな環境負荷を伴わないのかなど、常に世界が抱える課題に対し積極的に取り組み、様々な形でメッセージを発信しています。

日本でも定着した感のある、スポーツ選手と地域とのつながり。活動する地域での積極的な交流が、地域社会にさまざまな形で貢献し、支えています。スポーツ選手たちが、地域で行う日々の小さな活動からオリンピック大会に至るまで、スポーツマンシップ(競技者精神)が積み上げた4年に一度のオリンピック。そこから発せられるメッセージが、強く、深いものであるのは当然であり、その精神が生みだした個々の選手たちの競技する姿は、力強く、美しく、感動的であるのも当然と言えます。

そしてそれらについてオリンピック憲章のなかで、強い信念で貫き通されている「オリンピックの根本原則」は、現代社会に向けたメッセージともいえます。

<オリンピックの根本原則>
  1. オリンピズムは人生哲学であり、肉体と意志と知性の資質を高めて融合させた、均衡 のとれた総体としての人間を目指すものである。スポーツを文化や教育と融合させるオリンピズムが求めるものは、努力のうちに見出される喜び、よい手本となる教育的価値、普遍的・基本的・倫理的諸原則の尊重などに基づいた生き方の創造である。
  2. オリンピズムの目標は、スポーツを人間の調和のとれた発達に役立てることにある。 その目的は、人間の尊厳保持に重きを置く、平和な社会を推進することにある。
  3. オリンピック・ムーブメントは、オリンピズムの諸価値に依って生きようとする全ての個人や団体による、IOCの最高権威のもとで行われる、計画され組織された普遍的かつ恒久的な活動である。それは五大陸にまたがるものである。またそれは世界中の競技者を一堂に集めて開催される偉大なスポーツの祭典、オリンピック競技大会で頂点に達する。そのシンボルは、互いに交わる五輪である。
  4. スポーツを行なうことは人権の一つである。各個人はスポーツを行う機会を与えられなければならない。そのような機会は、友情、連帯そしてフェアプレーの精神に基づく相互理解が必須であるオリンピック精神に則り、そしていかなる種類の差別もなく、与えられるべきである。スポーツの組織、管理、運営は独立したスポーツ団体によって監督されなければならない。
  5. 人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別はいかなる形であれオリンピック・ムーブメントに属する事とは相容れない。
  6. オリンピック・ムーブメントに属するためには、オリンピック憲章の遵守及びIOCの承認が必要である。
全てのスポーツ競技者たちは、言葉ではなく、競技することと日々の行動で、オリンピックの根本原則を伝えてきたと言えるのではないでしょうか。オリンピックは、競技者たちの晴れの舞台であると同時に、そこから発せられるエネルギーは、平和を願うエネルギーであり、このエネルギーを多くの人が感じ取ってくれることを願います。

2010/02/13

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの1つの噂と2つの報道

最近、大阪万博跡地へのパラマウント・パーク・大阪(仮称)誘致に積極的な橋下知事に対し、集客が伸び悩んでいるユニバーサル・スタジオ・ジャパンから、誘致について再考頂けないかとの陳情が、あったとか、なかったとか、話が聞こえて来ました。

そして10日、橋下知事の返答なのか、子育て支援の一環としてUSJを貸切にし、大阪府下の小中学生71万人を招待したいと述べました。課外授業として大人の判断で芸術的な催しに参加させるよりも、子どもたちはUSJの方が単純に楽しめるのではないかとしています。しかし、費用として28億円かかると見られていることから、実施時期などについては不透明とのこと。

また同じタイミングで大阪市が、USJに対して貸している土地約20万㎡の賃料を年間約9億5千万円から約12億6千万円に賃料値上げを持ちかけました。その背景として、民間企業はUSJに対し月1㎡/516円、大阪市は388円と大きな開きがあり、大阪市は大阪簡易裁判所に調停を申し立てる方針であることを発表しています。

1つの噂と2つの報道をこんな風に考えてみました。
パラマウント・パークは「独立法人に日本万国博覧会機構法」のもと、政府が53%、大阪府47%出資して設立された日本万国博覧会機が所有する土地に計画することが浮上しています。機構が所有する土地は、法律で使用用途が決められており、商業地などの利用は認められていません。そこで土地の用途変更などの法改正が必要となってきます。しかし、政権の交代などでその協議は遅れており、大阪府としては今春には結論を出したいとの意向があるようです。パラマウント・パークの計画が進められる環境となった場合、USJ貸切計画は検討されるのではないかと考えます。つまりUSJに毎年28億円の収入を約束するからパラマウント・パークは造りますよ、ということになるのでしょうか。また大阪市の賃貸料値上げも、それに乗っかったということなんでしょうか。

橋下知事の発言と行動は、エンターテイメント性の高い、都市再生ドキュメントとして目が離せません。

2010/02/06

ドバイ・スタジオ・シティ実現へ希望が

ドバイで、沖合70キロに新たな油田が発見されました。埋蔵量など詳しい情報は発表されていませんが、地元紙は業界筋の話として「将来的に有望な油田」と伝えています。

ドバイは、歴史的にペルシャ湾の貿易中継地として港湾が発達し、1966年に沖合で油田が発見され、その後アラブ首長国連邦の結成に参加、経済特区、航空会社の設立、外国資本の受け入れなど、積極的に産業創出を行って来ました。また、近年は観光立国を目指し、積極的な投資を行って来ました。その背景には、油田が後20年ほどで枯渇すると言われているからです。

近年は観光産業に注力をし、世界一のタワービル「ブルジュ・ドバイ」、世界一の多種の機能を有した「ドバイ・モール」、ユニバーサル・スタジオ、ドリームワークス・パーク、シックス・フラッグス、ワーナー・ブラザーズなどのテーマパーク、最先端の技術を集結させた映画スタジオ「ドバイ・スタジオ・シティ」などを核に大規模な観光開発と映画産業の創出、世界最大と言われる空港建設、葉模様「パーム・アイランド」の埋め立てなどでも世界の注目を集めて来ました。

不動産投資に沸き、まもなく全ての施設の開業となるシンガポールのリゾート・ワールド・セントーサの工事に影響を与えたと言われるぐらいに、東南アジアの労働者がドバイに集められました。しかし、サブプライムローンに端を発する金融危機以後、ドバイへの投資が衰え、開発資金の調達が困難となりドバイ・ショックを生む事となりました。

資金調達に苦しむドバイにとって、経済の強化に直結する新油田発見は、個人的に「ドバイ・スタジオ・シティ」に計画されている世界最大と言われる「ユニバーサル・スタジオ・ドバイ」の実現に期待です。(韓国のユニバーサルも世界最大と言ってます)

砂漠に築かれた近代の繁栄都市、夢では終わって欲しくないですね。

投稿にあたり

投稿には15分以上時間をかけないことを課し、誤字脱字、文脈の揺れを気にせず書いています。テーマはエンターテイメントを中心とした雑記。