2010/07/27

テーマパーク希望上位、エキスポランド跡地活用アンケート

パラマウント・リゾートの誘致で何かと話題になっている、エキスポランド跡地と万博記念公園ですが、大阪府は今月上旬に、エキスポランド及び万博記念公園の活性化プランの検討にあたり、府政モニターのアンケートを実施。活性化プランを検討するための有識者検討委員会にてその結果を発表しました。

アンケートの結果「とても行きたい」と思える施設として、テーマパークや体験型施設が上位を占めました。

検討委員会では「万博をやった土地はメモリアルパークとしてのDNAをきちっと置くべき」、「仮想空間ではなく、生活そのものを見直せる仕掛けが必要」など、既存のテーマパークを誘致するだけの活用策は厳しいという意見が目立ったようです。

何はともあれ、早急に活用方針を決め、第三セクターで計画するのであれば、開業してからは税金投入することなく、まともな経営戦略で関西の活性に繋がる施設にして頂きたいですね。

アンケート結 果は以下の通りです。

実施:7月1日~11日
サンプル:1772人(府政モニター2121人のうち左 記が回答)
設問概要:テーマパークのほか、スポーツ、教育・自然環境の体験型施設、イベント会場、大規模展示場を例示して実施。

ア ンケートは以下の通り
実施:7月1日~11日
サンプル:1772人(府政モニター2121人のうち左記が回答)
設 問概要:テーマパークのほか、スポーツ、教育・自然環境の体験型施設、イベント会場、大規模展示場を例示して実施。

■ テーマパークに出掛ける頻度を問う回答では、
    「よく行く」                  10.21%、
    「たまに行く」             46.95%、
    「あまり行かない」      33.18%
    「まったく行かない」    9.65%

■同地にテーマパークが整備された場合の関心度では、
    「とても行きたい」        約46%
    「まあ行きたい」          約43%

■ 万博公園自体の利用調査では
    「年間を通じてよく行く」                                                   5.14%
    「1年のうち、たまに行く」                                                 22.57%
    「以前に行ったことはあるが、ここ最近は行っていない」    49.77%

 (23日大阪日日新聞より)

2010/07/24

テーマパーク事業の実態調査発表と大阪に一言

テーマパーク、遊園地134社の実態調査が帝国データバンクより発表されました。(テーマパーク、遊園地事業の収入が最も多い事業者)

2009年の収入合計額は、7544億2900万円(前年比2.7%増)。内オリエンタルランドの収入が42.2%を占めています。全体の傾向としては横ばい減収となっており、依然厳しい状況は続いています。

そのなかにあって、オリエンタルランドは前期比12.7%増。ラグーナ蒲郡は37.9%増と二桁の伸びを示しています。

ラグーナ蒲郡は、愛知県・蒲郡市が主体となりトヨダグループが完全バックアップしている施設です。「ちょっとお洒落な感じ」、「今までにない体験の提供」など、市場を読んだ戦略が功を奏しています。また、豊橋という立地から名古屋と浜松の双方からの集客に成功し、かつ、ナガシマリゾート(ナガシマスパーランド)が高い集客を誇っていた、カウントダウンとプールのお客に目を向けさせ集客できたことも集客増の大きな要因と考えられます。

さて、常に比較される東のTDL&S、 西のUSJですが、それぞれの事業内容などを詳細に比べる必要があり、単純に収入だけを見て比較はできませんが、収入といった点からは横綱と幕内最下位といった数字であることは確かです。2008年の数字となりますが、単純に入場者(2009THEME INDEX/ATTENDANCE REPORTより)だけを見ても同様です。立地環境も大きく左右しますが、商圏となる人口の差、観光客にとって「東京」という強力な誘客力の中にあるオリエンタルランドと、誘客力の低い「大阪」では当然の結果でしょう。

<収入(2009)>
㈱オリエンタルランド(東京ディズニーリゾート) 
3184億6700万円(前年比12.7%増)
㈱ユー・エス・ジェイ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)
685億3000万円  前年比6.3%減

<入場者数(2008)>
オリエンタルランド入場者数  25,686,000人
(TDL13,646,000人 TDS12,004,000人)

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 入場者数 8,000,000人

USJの開業からの歴史は皆さんご存知のとおりですが、USJが順調に事業を行っていくためには年間入場者数850万人以上が目安と聞きます。現在、大阪再生に取り組んでいる橋下知事、なかでも余暇および観光産業という点には力を入れているように思います。大阪城再生プロジェクトやカジノ構想、パラマウント・パーク建設、梅田の北ヤード開発とサッカースタジアム建設構想と、いくつものプロジェクトが浮上しています。街の活性が街への誘客に繋がり、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの集客にも繋がると思います。

しかし、今後は国内だけの競争ではなく、施設観光の整備を着々と進めている韓国、シンガポール、中国などのアジア圏との観光客獲得競争が一層激しくなるのは必至で、競争相手となる国は既にカジノを解禁しており、空港をはじめとするインフラ整備など、日本より一歩先を行っています。

大阪は、カッコ良さを意識することなく、人情と大阪商人のド根性にグローバル・センスをもう少し磨き加え、是非とも再生を現実のものとしていただきたいですね。日本を代表する企業の多くを輩出してきた街ですから、できないことはないはずです。

2010/07/21

フェラーリ・ワールド、開業まで100日

10月28日に開業を予定している「フェラーリ・ワールド・アブダビ」からお知らせが届きました。開業まで100日となった20日、全てのアトラクションが発表されました。アトラクションは20以上を数え、目玉は「フォーミュラ・ロッサ」と名づけられた世界最速の時速240Kmに到達するジェットコースターです。


「フェラーリ・ワールド・アブダビ」は、アラブ首長国連邦のアブダビに開発されているリゾートエリア「YAS ISLAND」の目玉施設です。既にF1サーキットやホテル、マリーナなどは開業しており、ワーナー・ブラザーズのテーマパークやウォーターパーク、ゴルフ場、ショッピングモールなど、スッキリと効率よくまとめられたリゾートエリアです。日本で言えば、施設の内容的には「鈴鹿サーキット」のようなところでしょうか。

日本では「Dubai Mall」が注目されていますが、個人的には「YAS ISLAND」の方が興味深いですね。



2010/07/17

エスター・フィリップス

友人から「エスター・フィリップス(Esther Phillips)」の「What a difference a day makes」持ってる? とのメールが入りました。勿論、レコードでもCDでも! と返信しました。「懐かしい」の一言です。

彼女が1975年に発表したアルバム「What a difference a day makes」で歌う同名曲がヒットし、日本でも一躍知られる存在となりました。この曲は1959年に「ダイナ・ワシントン」が歌い、ミリオンセラーとなりグラミー 賞を受賞。その後、多くのボーカリストが歌っています。個人的には、バラードやミディアムテンポで歌われる曲との印象のあったこの曲を、アップテンポで軽快に歌って見せた彼女のセンスに感心したことを思い出します。

私が10代の頃、彼女は大好きなボーカリストの一人でした。R&Bのシンガーとしてデビューした彼女は、70年代に入りジャズや他の軽音楽の要素を取り入れ、都会的な軽快なソウルを歌うシンガーとなりました。1983年、48歳の若さでこの世を去ったことが残念です。

友人より、リクエストのあったアルバムを引っ張り出し、久しぶりに聞きました。気が付けば1枚で終わることなく、3枚も聞いてしまいました。発売から35年を経ても彼女の魅力は、私の中では色あせていませんでした。

歌は、アルバムのもですね。上手く作ってます。
「What a difference a day makes」

また彼女の歌うバラードも素晴らしく、1976年に発表された「Capricorn Princess」に収録された「I haven't got anything better to do」、「A beautiful friendship」はおすすめです。


2010/07/12

橋下知事、カジノで吼えた

9日大阪府庁で開かれた、カジノ設置構想を議論する有識者検討会「大阪エンターテイメント都市構想推進検討会(座長:橋爪紳也氏)」の第1回会合の冒頭の挨拶で、橋下知事が「カジノ誘致、絶対実現」、「増税よりカジノ」など、力のこもった発言をしたようです。


今回の検討会を前に、昨年、大阪府立大学の橋爪紳也氏が座長となりカジノ誘致を検討し、大阪府に提案することを目的に「大阪エンターテイメント都市構想研究会」を設立、昨年4月から半年間で4回の会合を開催しました。

研究会の協賛企業は、大手ゼネコン、広告代理店など15社が参加しています。注目すべきは大阪万博公園跡地に計画されているパラマウント・パークの誘致を推進する「燦キャピタルマネージメント㈱」や260店のパチンコ店を持つ「㈱マルハン」が協賛企業にはいっているところです。また、座長が双方とも同じというところも見逃せません。

民間で検討され、大阪府に提出された計画(提案)を役所や団体の委員で、府の財政的には必要、社会に与える影響については安全(広義の意)との理由付けをして「これが橋下カジノ計画だ!」と、ぶち上げるんでしょう。なんだか見え見えのシナリオという感じです。

超党派のカジノ連は、カジノの営業は11ヶ所程度と発表しており、東京・沖縄・北海道は当確でしょうから、早期に残りの8ヶ所に入ることを目標としているのでしょう。

大阪府民の皆さん、大阪府再建にはカジノは必要ですが、大手ゼネコンや広告代理店の言いなりにならないよう、しっかり監視してくださいね。今まで大阪府内で計画された事業は、その殆どが破綻しています。詳しい計画内容はわかりませんが、カジノへの過信は禁物です。ホテルや商業施設、アミューズメント施設などの付帯設備との相乗効果が得れるものとし、常に老若男女が集まるエリアとなるようしてください。つまり、カジノを目的にしない人も集まる場所ということです。そうでないと街中にある場外馬券や船券売場のようになってしまいますよ。

2010/07/11

キリストが舞い降りたパーク

8日 米ニューハンプシャー州にあるウォーターパーク「Liquid Planet Water Park」のライフガードのチームフラッグに、キリストの顔が浮かび上がっていることが発見され話題となっています。

フラッグの赤い十字架の中には、はっきりと人の顔が浮かび上がっています。このフラッグを、ライフガードの事務所入口に掲げたところ、売上げが前年対比で200%近くになっているそうです。

フラッグに浮かび上がった人の顔が、キリストであるか否かについて、また細工されたものであるかを確かめるために、来週カトリック教会の司祭が訪れるそうです。

一部娯楽施設を除き、入場者獲得に苦戦している国内の各施設にとっては、羨ましいかぎりではないでしょうか。

2010/07/07

観光産業と感性価値

観光立国を目指す政府は、日本観光に高い関心を示す中国人に対し、7月から中国人の個人向け観光ビザの発給の要件を、年収約350万(富裕層)から年収約85万円(中間層)に引き下げ。これにより、年間約48万人であった中国人観光客が10倍になると予測しており、観光による経済活性の一つとして期待している。

中国人観光客といえば、電化製品、サプリメント、化粧品などへの高い購買意欲がクローズアップされてきた。報道によれば、家電量販店での平均購入金額が10万円を超えるといわれている。

しかし、富士山などの景勝地、神社仏閣などの歴史的建造物、旅館と温泉を目的に訪日する中国人観光客も多い。そのような中国人観光客は、日本に来ての印象について「親切」、「礼儀正しい」を、多くあげている。日本のおもてなしの文化や感性を十分に理解をしてくれている証といる。もちろん、中国人観光客のみならず、多くの外国人観光客が日本文化(感性)の体験を楽しみに来日してる。

そんな中、みずほ総合研究所㈱より、『「感性価値」からみた観光市場とその活性化』と題されたレポートが公開された。

感性価値とは「機能、信頼性、価格を超える第四の価値軸」、「生活者の感性に働きかけ、感動や共感を得ることによって顕在化する価値」 と定義したうえで、「成熟社会においては、感性価値中心の発想によるものづくりやサービスこそ、新しい需要を喚起する力がある」としている。(経済産業省「価値創造イニシアティブ」より)

レポートでは、消費に対する感性価値について数値化されており、感性価値のウェイトが高い項目の上位2つは、観光と直接つながりのある項目になっている。ちなみに最下位は生活家電。

レポートによるとホテル・旅館の市場規模は約7兆円、うち感性価値が57%ですから、価値を金額換算すると約4兆円となる。これはホテル・旅館だけの数字で、観光市場全体を考えれば、莫大な金額となる。

つまり観光産業において感性価値を高めることは、価格もあげるれ、リピーターを多く生むことになる。市場は一層大きくなり、政府が推進する観光立国の実現に繋がるのではないだろうか。

レポートでは、感性価値の構成ファクターは「日本的要素」、「作り手」、「洗練美」、「サービス」の4つとし、「日本的要素」ファクターを抜粋すると以下のように示されている(詳しくはレポートを)。
単なる「和風」ではなく、この因子の構成要素は「日本的な感覚が活かされていること」、「伝統や古さと新しさが共存していること」とし、提供されるサービスの中に、どこかしら日本的感覚が感じられ、伝統と新しさの融合があることが重視されているとあります。これらは、外国人観光客誘致のみならず、日本の国内旅行活性にも繋がるのではないでしょうか。
このレポートは、価値としての感性をわかりやすく簡潔に述べています。観光業界の方のみならず、多くの方に読んでいただきたいレポートである。

―「感性価値」からみた観光市場とその活性化(みずほ総合研究所㈱)―
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「感性価値」に関する調査については以下をご覧ください。
感性価値の市場規模推計に関する調査研究(みずほ総合研究所㈱)」



「感性価値」について、詳しく知りたい方は以下を。

2010/07/04

大阪城を世界に誇る名城に

大阪は1990年ごろから、観光客やビジネス客の大阪での滞在日数や来阪機会増に努めました。既存の観光資源と新たに建設された各種施設など、大阪の魅力を高め、大阪をめぐる的なキャンペーンも行い、大阪の魅力をPRしましたが、思うようにはなりませんでした。

そんな中、6月に大阪商工会議所が、「大阪城を世界に誇る名城にする会」の発足に向けてと題した、大阪城周辺の魅力向上に関する提言を行いました(詳しくは以下を参照ください)。

提言書では、大阪という街を改めて検証。現在の状況に至った原因を明確にし、その上で次世代の大阪はどうあるべきかを示し、大阪城を大阪のランドマークの中心とした、観光都市の再構築を提言しています。夢トークはなく、正直に現状を語り、今度こそは、「国際観光都市 大阪」の創生に向け、強い意志と情熱をもって進めていきたいと書かれています。

大阪は2000年を前に、90年「国際花と緑の博覧会」、商業施設と展示会場を備えた都市型水族館「海遊館」が開業しました。その他、橋下知事が府庁を移設すると発言し話題となった「大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)」、「関西国際空港」、「大阪ドーム(現京セラドーム)」、「アジア太平洋トレードセンター(ATC)」、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」、「クリスタ長堀」、「フェスティバルゲート」など、ビジネス、アミューズメント、商業施設など、第三セクター方式で大型の開発が次々と行われました。

しかし、「海遊館」以外は破綻し、現在は再建計画に基づき運営されています(大阪ドームはオリックスが購入。USJはGS孫会社が所有)。また、既存の観光資源も十分に活用するに至っていません。

今までの開発は府民から見れば、開業するまでブラックボックス状態でした。つまり、開業するまで、何が、何のために作られたかを多くの府民が理解していなかったということです。この提言を現実のものとするためには、計画段階から府民の興味を引き、理解と協力を得、阪神タイガースへの応援や岸和田のだんじりのように、官財民が熱く、一致団結して、提言を現実のものとしていく必要があると思います。ましてや事業費については、府民からの寄付を期待しているようですから。

提言書では、
・・・種々の規制、資金問題等課題は山積するが、それを越えるのは、「大阪城を世界に誇る名城にする」という「熱い思い」と何が何でもやり遂げるという「執念」、そして大阪人としての「共鳴・共感・協働」であろう。官民一体となった大阪が誇れる、大阪らしいうねりとなることを期待してやまない。(大阪商工会議所 ツーリズム振興委員長 田中 宰)

「やまない」が、他人事のようで気になるところですが、期待しましょう。


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投稿にあたり

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