2009/03/01

ドバイF1テーマパーク事業停止

今年度内の開業を目指していた世界初となるドバイのF1テーマパーク「Dubai F1-X amusement park」が事業中止となりました。ドバイの不動産開発業者ユニオン・プロパティーズが明かしたもので、資金調達に失敗したことを明らかにしながらも、2010年以降に開業がずれ込むとしています。しかし、海外メディアの多くは、以下の発表も踏まえ、事業中止という見出で報道しています。


米調査会社リアル・キャピタル・アナリティックスは、「このプロジェクトは好況時でも成功の可否が半々の計画。世界は変わった。誰もこのプロジェクトには投資しない」と述べ、ドバイの不動産規制監督局長官「建設中の不動産関連事業のうち、予定通り完成するのは全体の4 分の1で、残りは延期や予定変更か、他の開発業者と合併している」と述べています。また、ドバイの政府系不動産開発会社ナキールは「資金調達が不調に終わったことを受け、1万軒の住宅建設計画を700軒に縮小する」と述べています。

アラブ首長国連邦は、石油や天然ガスの輸出が主な産業で、面積は北海道ど同じぐらで、人口は450万人と小さな国です。近年、中東における金融・流通・観光 の一大拠点となることを目標としてきましたが、ここに来て、F1-Xの事業中止や米調査会社、不動産規制監督局長官の発言が、他の開発事業の中止や延期を決断させる呼び水にならとは限りません。確かに異常とも思える開発事業の数々、天然資源の枯渇、アフリカの成長、アメリカの衰退、様々なことを考えれば、 将来、国を維持していくことを考えれば、致し方のないことだとも思えます。

今後は、アジアを中心に開発が進められているマルチエンターテイメント構想は、中止・延期が相次ぐでしょう、そんな中、アラブ首長国連邦と海を挟んだカタールが注目されるような気がします。


カタールは、天然資源で国力高めたという点では、アラブ首長国連邦と同じですが、カタールは教育に力を入れ、人材育成と優秀な人材のグローバル・ネットワークを構築することに注力しています。もちろん、中東のハブとなるために必要なインフラも整備しています。
今後、中東のハブ機能を担うのはアラブ首長国連邦かカタールか、目が離せません。

投稿にあたり

投稿には15分以上時間をかけないことを課し、誤字脱字、文脈の揺れを気にせず書いています。テーマはエンターテイメントを中心とした雑記。