2012/06/13

日本の観光に価格競争力はない

世界経済フォーラムの「世界観光業競争力報告2011(The Travel & Tourism Competitiveness Report 2011)」によると、世界139か国の観光競争力で日本は総合で22位。この順位は、政策・規制、環境持続可能性、安全・治安、保健衛生、旅行・観光の優先性、航空・地上インフラ、観光基盤、人的資源、自然・文化資産、価格競争力などの14項目で評価されている。

1位はスイス。続いて、ドイツ、フランス、オーストラリア、スエーデンとなっている。また、アジア太平洋で見ると、1位がシンガポール、続いて香港、オーストラリア、ニュージーランド、5位が日本となっている。

日本は世界で22位(アジア5位)。これだけを見ると、まぁ~まぁ~じゃないのと思うが、評価項目別で日本をみると愕然となる。なんと、日本の価格競争力は、世界139か国中137位。つまり、価格競争力が全くないということだ。また、旅行や観光に対する親近性や親和性については131位。観光資源やサービス、交通インフラについては、高い評価を得ながら、価格と親和性についての評価は極めて低い(以下、日本の評価シート参照)。

価格競争力評価の内容を見ると、民間というより、政府が何らかの施策を打ち出すことが求められているのではいかと思う。

日本の主な評価は以下の通り(世界139ヶ国中)
  • 文化資源12位(29の文化遺産、多くの国際見本地の開催(豊かな創造的な産業がある))
  • 地上交通インフラ6位(世界最高水準の鉄道網)
  • サービス12位(トレーニングが充実しおり、この分野ではアジアを先導)
  • 旅行・観光に対する親近・親和性131位
  • 価格競争力137位
価格競争力の詳細は以下の通り
  • チケット税と空港利用料金106位
  • 購買平均132位
  • 課税対象と税額102位
  • 燃料価格135位
  • ホテルの価格70位
日本が1位の項目は5つ
単独1位は、1万人に対する病院のベット数と寿命。
同率1位は、衛生設備(トイレを含む下水道整備など)と飲料水(安全な飲料水が容易に入手できる)、HIV感染者が少ない。

「The Travel & Tourism Competitiveness Report 2011」より

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