2010/05/14

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに関する2つの報道から見る変化

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが『変わったな』と思わせる記事が、4月下旬に2本ありました。

本題に入る前に少し
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンはテーマパークの名称。これについては広く社会でも認知されています。では「どこがやってるの」と言うことについては、その認知は非常に低いものです。現在でも、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを経営している会社はどこでしょう。と聞かれて答えられる人はどれだけいるでしょう。殆どいないでしょう。

ここで確認
施設名称:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン

ユニバーサル・スタジオ・ジャパンというテーマパークを運営するのは、株式会社ユー・エス・ジェイ(ユー・エス・ジェイ)です。 ユー・エス・ジェイ は、企業として来場者にはもちろん、企業市民として社会に対し、どのような取組みを行ってきたかについては殆ど知らせてこなかったといえるでしょう。知らせる努力をしていたとしても、伝わってこなかっのは、知らせる側の問題でしょう。

ユー・エス・ジェイは消費者から見て、開業前からブラックボックス状態でした。開業後、火薬・水・食品と立て続けに不祥事が起きましたが、その対応についても不十分なもので、結果、入場者が減り、大きく経営を揺るがすことになりました。その後、社会に自らを知ってもらう努力を行ってきたかといえば、結果として、何も行ってこなかったといえるのではなでしょうか.

しかし、4月下旬にユー・エス・ジェイも変わったかなと思えるニュースが2本ありました。

4月28日産経新聞「 食事もアトラクション! USJ“高い・マズい”を改革」では、開業当初から来場者から好ましい評価を得ていなかった飲食部門について、全面的に改善を行ったことを知らせています。記事では、この改善を実行したのは外部からスカウトした新しい飲食部長によるものと紹介し、氏が最も問題視したのは、「テーマパークのフードとはこんなもの」という飲食関連スタッフの意識の低さ」と述べています。(記事より一部抜粋)

今回の記事では、自身の過ちを認め、来場者の声を真摯に受け止め、来場者の立場に立って飲食について考え、実行しています。大変評価できる取組みだと思います。社内の取組みをストレートに社会に伝えたのは初めてでしょう。この点でも評価できます。

4月30日読売新聞「もう迷子にさせない…娯楽施設や行楽地、目配りして」では、迷子対策は以前から行っていたと思いますが、新たな迷子対策を打ち出し「もう迷子にはさせない」と宣言しています。また記事の中で、迷子になりやすいパターンが紹介されており、保護者への来場前の意識付けもなる記事となっています。このニュースは、お母さん向けのWebサイトでも紹介され、よい効果を得るのではないでしょうか。

今後も、来場者の立場に立って、安心して1日を過ごせ、楽しい想い出をつくれる施設を提供するために、記事のような取組みを行って頂きたいですね。このような来場者の立場に立った改善の取組みを続け、同時に知らせることも行うことで、必ずや企業によい結果もたらすでしょう。

今回の記事2本が、戦略的にメディアに流されたものであれば、まさに『変わったな!』と、花マル2つです。

投稿にあたり

投稿には15分以上時間をかけないことを課し、誤字脱字、文脈の揺れを気にせず書いています。テーマはエンターテイメントを中心とした雑記。