2011/06/24

日本にパーク業界大物企業が進出。なぜ今?

23日、英・マリーン・エンターテイメンツ社(ME社)は日本進出を発表した。今年10月東京・お台場「デックス東京ビーチ」に、世界で13番目となる蝋人形館「マダム・タッソー東京」を期間限定でオープンする。また来年6月には12億円をかけ、同施設6階と7階の4000㎡に「レゴランド・ディスカバリー・センター(LLDC)」も開業する(マッスルパーク跡)。

日本国内でのME社の認知は低いが、世界17カ国74ヶ所のテーマパークなどの施設運営を行っており総年間入場者数は4400万人。入場者数ではディズニー社に次ぐ世界第二位の企業。

今年10月にオープンする蝋人形館は、世界的に有名なロンドンにある「マダム・タッソー蝋人形館」の日本仕様。ビートルズやマイケル・ジャクソンなどの有名人蝋人形とは別に、日本のアニメや有名人の蝋人形も制作中とのこと(現時点では展示内容の詳細について発表されていない)。
※本展示催事については期間限定としているが、常設展示の可能性も示唆している

来年6月開業予定の「レゴランド・ディスカバリー・センター(LLDC)」は、3歳~10歳の子どもを対象とした施設で、インタラクティブな教育と楽しさの提供を目指すという。LEGOを使用し子どもの想像力を刺激する教育的プログラムや、LEGOで造られた乗物、4Dシアターなどが用意されるという。また施設内には象徴的な建物などの展示も予定されている。入場については入替制(3時間)を予定。

この時期に日本進出を果たすME社は、何を狙っているのだろう。想像の域はでないが、以下のような事が考えられるのではないだろうか。

  • デックス東京ビーチは、店舗を埋めるのに苦戦、格安の条件を引き出してのテスト出店。事業が順調に行けば、全国主要都市にLLCDの展開を狙っているのか(キッザニアが思うように出店できていないなか)
  • 1990年前後に造られ破綻した各地のテーマパークの買収をにらんだ日本進出
  • 石原都知事の願い通りにいけば、お台場にはオリンピック施設とカジノができる
  • 今後計画が期待されるIR(カジノを含む統合型リゾート)への出店
  • 大阪・エキスポランド跡地再開発事業への出店

などなど考えればきりがないが、パーク事業を次々と買収し収益を上げてきたME社。いろいろと想像してしまう。果たして日本進出の真意は何なのか今後の彼らの動きが気になる。

今回のリリース配信のタイミングと同じくして、ME社の関係者が来日していたと漏れ聞こえていたが、メディアがインタビューを行った形跡もなく、日本進出の最初の活動にしては、少々おとなしすぎるというか、あえてそうしたのか分からないが気になるところだ。

ME社の日本における事業の狙いについては、10月にオープンを予定している蝋人形館「マダム・タッソー東京」の開業時に行われるであろう記者会見またはプレスプレビューで明かされるであろうことを期待しよう。

マリーン・エンターテイメンツ社(現地6月23日配信)プレスリリース

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