2010/11/25

上海ディズニー事業申請承認と「文化的空母」と称されたディズニー

上海市人民政府新聞弁公室は4日、政府当局が上海ディズニーランドの事業申請を承認したと発表しました。

広州で行なわれているアジア競技大会終了後に発表があるのではと聞いていましたので、発表を見逃してしまい、20日遅れの投稿になってしまいました。

上海のテーマパークについてはユニバーサル・スタジオが上海万博に開幕に合わせ開業と言われていました。ユニバーサル・スタジオのスタッフも上海入りし、準備を進めていましたが、確か5年前に突然破談となりました。

そして昨年1月、ディズニーの上海進出が発表され、今月4日に正式に承認されました。開業は2014年、入場者は年間1千万人を見込んでいます。面積410ヘクタール、建設費244億元、開業すれば上海のサービス業に年500億元の経済効果をもたらすと予測されています。

上海、ミッキーマウスで文化的地位向上?」記事では、ディズニーを「文化的空母」と呼んでいます。日本人には浮かばない発想です。

中国は、文化(思想)に大きく影響を及ぼすと考えられる外来文化の流入について、必ずと言ってよいほど論争が起こります。以前、本ブログで「日本は西洋文化に寛容か無防備か」と題した投稿で、ディズニーの中国上陸について起きた中国国内での論争について触れました。

ヨーロッパ諸国でも、国民生活や思想・文化に大きな影響をあたえると考えられる外来文化については、政府も含め導入には慎重を期すことがあるようです。

ディズニーのような、米国大衆文化の雄の上陸に対して、中国がどのような文化的・思想的影響を受けるかを論じる報道は、面白く、勉強にもなります。外来文化による日本文化への影響について、メディアなので論じられることが少ない日本ですが、戦後、さまざまな点で外来文化に影響を受け、今に至った日本をあらためて見つめなおすと、少し考えさせられます。

今後の動きをウォッチされたい方はコチラ。
既に日本語で上海ディズニーの動向を伝えるページが立っています。
http://j.peopledaily.com.cn/94825/94829/98813/index.html

投稿にあたり

投稿には15分以上時間をかけないことを課し、誤字脱字、文脈の揺れを気にせず書いています。テーマはエンターテイメントを中心とした雑記。